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Haruの分析:韓国の教育熱②~私教育ビジネスの躍進と影響~

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Haruの分析:韓国の教育熱
  1. あるお笑いさんの韓国教育パロディ動画が社会現象になった理由
  2. 私教育ビジネスの躍進と影響
  3. 韓国の私教育の問題を取り扱ったドラマ紹介

前日ブログに「韓国の教育熱はどこまで?① あるお笑いさんの韓国教育パロディ動画が社会現象になった理由」を通じて、韓国の教育熱を愉快にパロディしたYouTubeの動画が大きな話題になったという話をしました。

hallyutoki.hatenablog.com

今日はこのパロディ動画で一気に注目されているドラマがあるので、そのドラマの情報と一緒に、先にお伝えできなかった韓国の教育熱に対する陰の部分を指摘してみたいと思います。

現テチドンのトレンド「7歳試験」をユーモラスに描いたドラマ『ライディング人生』

<出典 :『ライディング人生』公式サイト>

2025年3月3日、韓国ENAの新ドラマ『ライディング人生』が始まりました。ドラマが始まる前には注目されなかったですが、前日話した韓国教育パロディ動画2本の影響で注目されています。

(1)『ライディング人生』基本情報
(2) あらすじ

<出典:『ライディング人生』公式サイト>

本作は、娘であるソユン(キム・サラン)「7歳試験」を控えたワーキングママのイ・ジョンウン(チョン・へジン)が、母であるユン・ジア(チョ・ミンス)に「塾ライディング(塾の送り迎え)」を頼むことから始まる、3世代母娘の「テチドンライフ」を描くドラマです。
ジョンウンは仕事と育児を完璧に両立させたいマーケターで、娘ソユンの教育に全力を尽くします。一方、児童美術セラピストのジアは、娘の頼みで塾ライディングを引き受けられます。ここからジアならではの教育方法で「デチドン」の母親たちの間に新たな風を吹き込みます。

(3) 主要キャスト

『ライディング人生』の台本の読み合わせ
  • イ・ジョンウン(チョン・ヘジン):仕事と育児の両方を完璧にこなしたいワーキングママー。娘ソユンの教育に奮闘する
  • ユン・ジア(チョ・ミンス):児童美術セラピスト。娘ジョンウンの頼みで孫の塾ライディングを始まるが、彼女ならの教育方法を始まり、周囲に影響を与える。
  • ホン・ソユン(キム・サラン):ジョンウンの7歳の娘。親より幼稚園先生、ベビーシッターと過ごした時間が長いが、正しく成長した7歳の女の子。また祖母ジアともとっても仲良しである。
  • イ・ヨンウク(チョン・ジニョン):韓国大学の英文学教授。テチドンで成績トップの孫のライディングを引き受けられたうち、そこで出会ったジアに一目惚れする。
  • ホン・ジェマン(チョン・ソクホ):ホームショッピングMD。ジョンウンの夫でソユンの父。まだ大人になりきってないし、金儲けの才能はさらにないが、人生の1位は家族である。
(4) このドラマが注目される理由

このドラマが注目される理由は何個あるが、その中の一つが女優ジョン・ヘジンの復帰です。

<出典:Genie TV>

夫であり俳優だった故イ・ソンギュンが亡くなったから約2年ぶりにドラマに出演。チョン・ヘジンが好きだった私を含め、多くのファンが彼女のことをかわいそうに思うづつ、復帰を待ちしていただけに、今回のドラマ出演は大きな期待を持たせました。そして今後の彼女の活動に大きな応援をしている状況です。

しかしこのドラマが注目されている理由はこれだけではありません。『ライディング人生』は、名門小学校に入学するため準備するうちに繰り広げられる激しい競争と、それを取り巻く家族の話を中心に展開されます。

<出典:『ライディング人生』公式サイト>

最近、「7歳試験」と「塾ライディング」という言葉が話題になるほど「幼児の私教育」に対する議論が熱い中、このドラマがこのような現実を生々しく照らしたのです。つまり、タイミングが良かったのです。

これまでテチドンをモチーブに扱った作品はたくさんありましたが、幼児の私教育について本格的に扱った作品はなかったため、今回の作品が新鮮な関心を呼び起こしたのです。

今韓国で話題になっている「7歳試験」って何?

(1)「7歳試験」という言葉で感じられる重さ

そうしたら、このドラマの主なの内容である「7歳試験」は何なのでしょうか。これを話す前にこの言葉の重さを伝えるのが先だと思いますね。

韓国で表現すると「7세 고시(7セゴシ)」で、直訳すると「7歳考試」になります。「考試」とは一般試験ではありません。韓国ではほとんどの国家試験に「考試」という名前を付けますが、最近では競争が激しかったり、合格が難しい試験を総称して「考試」と風刺する傾向があります。

ex)

  • 국가고시(グッカゴシ):国家試験
  • 검정고시(ゴムジョンゴシ) : 高等学校卒業程度認定試験
  • 언론고시(オンロンゴシ): マスコミ系列会社の公開採用試験
  • 임용고시(イムヨンゴシ):教員資格認定試験

そして、最近は「7歳考試」という新語が生まれました。そろそろこの言葉の重さがどのぐらいなのか感じられますか?

(2) 日本の私立小学校入学試験に当たる韓国の7歳試験

私が15年前日本に来た時、日本では名門私立小学校に入学するためには大学試験のような試験を受けられなければならないという話を聞いて驚いた思いがあります。

なぜかいうと,私の幼少期は中学校までは平等教育に属し、国際系・外国語系などでない限り、入学試験はなかったからです。それなのに、日本では小学校でさえ試験を受けなければならないなんて、びっくりするしかないですよね。

ところが今、韓国でもソウルのカンナムやデチドンなどを中心に、日本と同じような現象が起きています(笑)。しかし、日本とはかなり違う方向で競争が激化していると言えますね。

元の話に戻って「7歳試験」は、小学校の入学を待っている7歳(満5~6歳)の子供たちが過熱した学習競争をすることを指します。小学校入学前に、英語・数学・漢字・芸術・体育など、多様な科目を先取り学習をします。

そして、科学高校・外国語高校・自律型私立高校(韓国の政府からの補助金が支給されないかわりに、独自の教育カリキュラムや学生選抜が許可された学校である)、さらに「SKY大学(ソウル大学高麗大学延世大学)」への進学のための「スタート」と見なされることが多いです。

一部の家庭では、大学入試制度対策、自己紹介書の作成練習、英語面接準備 などを幼少期から始めます。

(3) 7歳試験のファーストステップ、英語幼稚園

英語幼稚園とは韓国で運営されている幼稚園の一種で、幼児に英語環境で教育を提供する幼稚園 を指します。韓国語では「ヨンオユチウォン(영어유치원)」または省略語で「ヨンユ(영유)」と言います。

英語幼稚園の特徴は、ネイティブ教師または英語が堪能な韓国人教師が、ほぼ英語で授業を進めるということです。

つまり言語・数学・科学・社会・芸術・体育などのカリキュラムを英語で学習する、そして英語の歌及び絵本を読み聞かせて、自然に英語を習得できるようしています。一部の英語幼稚園は、アメリカやイギリスの教育カリキュラムを採用しています。

でも一般的な幼稚園に比べて学費が高く、月に100万ウォン~300万ウォン(約10万~30万円)かかりますので、教育格差を生む可能性があると批判する声もあります。

そうしても早期英語教育を重視する親に人気があり、一部の家庭ではインターナショナルスクールや外国人学校、海外留学の準備のために通わせています。

子供を減っているのに塾の数は増加

2023年9月、韓国の新聞中央日報によると、「4年間で学生数82万人が減ったのに、塾は3万個増えた」と報じています。また、2023年基準、韓国の小・中・高校の学生のうち約79%が私教育に参加し、小・中・高校の私教育費の総額は約27兆1,144億ウォン(約2兆7,000億円)に達しました。これは2015年の約18兆ウォン(約1兆8,000億円)より50%増加した数値です。

一説には、1世帯当たりの所得が増えたからだとも言われていますが、学生数は減ったのに塾の数が増え、塾の費用も増えたということは、それだけ韓国社会が私学を重視していることがわかりますね。

次のブログは、韓国の教育熱に関連するドラマや映画情報を探してお知らせします。長い文章を読んでいただきありがとうございました。良い一日をお過ごしください。