
韓国の文化、映画、K-POP、ドラマなどが好きな方は、一回でも韓国の芸能人や企業が寄付したことを耳にしたことありませんか?
最近、韓国で大型山火事が発生し「国家災害」という言葉が出るほど大きな被害を受けました。
3月21日、慶尚北道(キョンサンブクト)義城郡(ウィソンぐん)で始まった山火事は、高温、強風、乾燥した天候のため、なかなか鎮火できていません。
そんな中、多くの芸能人や企業が山火事被害の復旧のために寄付をし、被害地域の住民たちに少しでも慰めになっています。
義城郡山火事被害復旧のために寄付した、芸能人&企業(2025年3月27日基準)
<俳優>
ハン・ジミン(5,000万ウォン)、コ・ミンシ(5,000万ウォン)、チョン・ウヒ(4,000万ウォン)、イム・シワン(3,000万ウォン)、ソ・ユジン(3,000万ウォン)、キム・ジンウ(1,000万ウォン)
<K-POP歌手>
SEVENTEEN(10億ウォン)、IU(2億ウォ、ン)、BTS J-HOPE&SUGA(それぞれ1億ウォン)スジ(1億ウォン)、イ・チャンウォン(1億ウォン)、チャン・ミンホ(1億ウォン)、NCTマーク(1億ウォン)、PLAVE(5,000万ウォン)、LE SSERAFIM(5,000万ウォン)イ・スンユン(1,000万ウォン)
<芸能人>
ユ・ジェソク(5,000万ウォン)
<企業>
サムスングループ(30億ウォン)、LGグループ(20億ウォン)、SKグループ(20億ウォン)、ポスコグループ(20億ウォン)、ハンファグループ(10億ウォン)、現代百貨店グループ(4億ウォン)、斗山グループ(5億ウォン)、CJグループ(5億ウォン)、LSグループ(5億ウォン)、ロッテグループ(10億ウォンと一緒に生活必需品を支援)、SPCグループ(パン5,000個とミネラルウォーター2,000個など、合計7,000個の救援物資を支援)
韓国の寄付歴史
韓国の寄付文化は、伝統的な助け合いの精神から始まり、経済発展と共に多様化してきました。特に、災害発生時の寄付活動やK-POPスターや有名人の影響が大きい点が特徴的です。

- 朝鮮時代:寄付というよりも、共同体内での相互扶助が中心。
- 日本統治時代(1910~1945):「民族の独立」という大義のもとで活発。
- 戦後(1950~1970年代):韓国社会が貧しかったため、寄付活動は宗教や地域社会が中心。
- 経済発展と寄付文化の拡大(1980~1990年代):企業やNGOが寄付文化をリードし始める。
- 現代(2000年~現在):2000年代以降、K-POPスターや俳優、スポーツ選手が寄付活動をリードするようになり、ファンもスターの誕生日や記念日に合わせて寄付活動を行う新しい文化が誕生。また、クラウドファンディング(Tumblbug, Wadizなど)を活用した寄付が増加。
日本と韓国の寄付文化の違い
このように、韓国は世界的に見ると、寄付文化が活発とは言えませんが、ある程度は寄付が身についていると言えます。では、日本と韓国の寄付に対する認識、文化、システムなどの違いは何でしょうか。
1.寄附に対する認識の違い
- 韓国 → 寄附を公開して社会に良い影響を与えよう!
- 日本 → 寄附は静かにするもの
☛ 韓国では、寄附を「善行(선행, 良いこと)」と捉え、寄附を公開することが一般的です。そして「良い行いは共有すべき」という価値観が強く、寄附を通じて社会的な影響力を広げる文化がある。
例えば、芸能人や企業が寄附を公表すると、社会的に好意的に受け止められ、影響を受けたファンや一般市民も寄附に参加することが多いです。
☛ 日本では寄附を「個人の信念や責任」と考える傾向があり「良いことをしても、わざわざ公表しなくてよい」と考えられるようですね。また、寄附は静かに行うべきものという価値観が根付いています。
なので有名人や企業が寄附を公表すると、「売名行為ではないか?」と批判されることもあるため、匿名寄附が多いです。
2. 一般市民の寄附文化の違い
- 韓国 → 災害や社会問題が起きた時に一気に寄附が集まる(一時的)。
- 日本 → 定期的に少額を寄附する文化がある。
☛ 韓国は、イベント型寄附が多いです。災害や大きな社会問題が発生した時、一気に寄附が集まる傾向があります。ただし、定期的に寄附を続ける人は少なく、寄附は一時的なものになりがちです。
☛ 日本は、定期的な寄附文化で、突発的ではなく日常的ものとして認識されている。一度に大金を寄附するよりも毎月少しずつ寄附を続ける人が多いです。
例えば、「ふるさと納税」や「赤い羽根共同募金」など、システム的に寄附がしやすい仕組みがあります。企業の社会貢献活動(CSR)の一環として、地域支援をする企業も多いですね。
3.芸能人の寄附文化の違い

- 韓国 → 芸能人は寄附を公表し、ファンと社会に影響を与える。
- 日本 → 芸能人は寄附を公表せず、静かに行う。
☛ 韓国は、多くの芸能人が寄附を公表し、影響力を活かします。特にK-POPアイドルのファンは、推しが寄附すると、ファンコミュニティで寄附活動を行うことが多いです。芸能人の寄附は社会的な影響力があり、社会貢献活動の一環とみなされています。
一方日本は、 芸能人は寄附を公表しないことが多いです。公開されることもあるが、それでも韓国ほど多くの芸能人が積極的に公表するわけではないですね。
公表すると「売名行為」と批判される可能性があるため、慎重になる芸能人が多い。
4.企業の寄附文化の違い
- 韓国 → 企業は「災害時の寄附」に力を入れ、メディアで発表する。
- 日本 → 企業は「長期的な支援」や「技術提供」に力を入れる。
☛ 韓国の場合、 企業の寄附はPRの一環です。消費者に好印象を与える目的もあり、競争的に寄附する傾向があります。
☛ 日本の場合は、 企業の寄附はCSRの一環として、突発的な寄附よりも、長期的な支援を重視する傾向があります。
以上、長く書きましたが、要約すると以下のようになります。
| 比較項目 | 韓国 | 日本 |
|---|---|---|
| 寄附の考え方 | 善行として公開する文化 | 個人的な行為として静かに行う |
| 一般市民 | 災害や事件が起きると寄附が急増(イベント型) | 定期的に少額を寄附(継続型) |
| 芸能人 | 公開して社会に影響を与える | 公開しないことが多い |
| 企業 | 災害時に大きな額を寄附し、PR効果を狙う | 長期的な復興支援や技術提供を重視 |
いかがですか?私の考えとみなさんの考えは似ていますか?笑
今日は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回もよろしくお願いします。