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映画『啓示』に対するやや残念な感想

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おすすめ:★★★☆(★5の中)

 

先日、Netflixで公開された連想化監督の映画『啓示』を観ました。この映画は、宗教的信仰と人間の狂気の境界線を探る心理スリラーです。

原作は韓国の人気ウェブトゥーンであり、神の啓示を受けたと主張する人物を中心に展開する物語です。宗教的なテーマやオカルト的要素を取り入れ、社会の矛盾や人間の信念について深く掘り下げています。


www.youtube.com

この映画のテーマは3つです。

  • 「神の啓示とは本当に存在するのか?」
  • 「人間の信仰と狂気の境界線」
  • 「社会の不条理と道徳的選択」

これを念頭に置いて観ると、映画をより理解するのに役立つと思います。

 

『啓示(Revelation)』​映画情報

  • 韓国タイトル:『계시록』​
  • 原作:KAKAO WEBTOON『啓示録』(作: チェ・ギュソク、脚本: ヨン・サンホ
  • OTTNetflix
  • ジャンル:スリラー、ホラー、ミステリー、犯罪、ダークファンタジー、サスペンス​
  • 監督ヨン・サンホ
  • 脚本:ヨン・サンホ、チェ・ギュソク​
  • 主演:リュ・ジュンヨル、シン・ヒョンビン
  • 公開日:2025年3月21日​
  • 上映時間:122分

主な登場人物

(1)ソン・ミンチャン(リュ・ジュンヨル)

日本語:浪川大輔

「使命の国」という小さい教会の牧師。神からの使命を受けて教会を開設しました。ある日ソン・ミンチャンは、ある日교회に現れたクォン・ヤンレが、彼の息子を誘拐したという啓示を受けます。信仰と現実の間で苦しみながら、彼はヤンレを断罪しようと決意し、残酷な現実に直面します。

(2)イ・ヨニ(シン・ヒョンビン)

日本語:有賀由樹子

京畿無山中部警察署の強力4課に所属する刑事です。彼女は、失踪事件の容疑者として疑われる「ヤンレ」と怪しい牧師「ソン・ミンチャン」の行動を追いかけています。彼女の過去には妹を恐ろしい事件で亡くしたというトラウマがあり、その死の影響で精神的に不安定な状態にあります。それにもかかわらず、ヨニは冷静に事件の真相を追い続けます。

(3)クォン・ヤンレ(シン・ミンジェ)

日本語:最上 嗣生

性犯罪の前科が2回ある人物で、ソン・ミンチャンによって息子の誘拐犯と疑われています。

(4)その外登場人物
  • イシヨン(ムン・ジュヨン)

  日本語:坂井京子

  ミンチャンの妻。牧師の妻なのにモカ川r図、他の男と浮気をしている。

  • シン・アヨン(キム・ボミン)

  女子中学生。 誘拐事件の被害者。

あらすじ

ある日、田舎の小さな教会の牧師 ソン・ミンチャン が神の啓示を受けたと告白する。その後、彼の言葉を信じる人々と疑う人々の間で衝突が生まれ、事件が次々と発生する。刑事 イ・ヨニ はこの事件を追うが、彼女自身も過去の罪に苦しんでいた…。

『啓示』 海外・韓国評価指標(3月26日基準)

<海外評価>
  • IMDb: ⭐ 6.0/10
  • Rotten Tomatoes: 🍅 69% (批評家) / 🌟 74% (観客)
  • Metacritic: 🎯 74/100
<韓国評価>
  • Naver Movie: ⭐ 5.6/10
  • ワッチャ: ⭐ 2.5/5

映画『啓示』と原作の違い

(1)ジャンルの違い
  • 原作: オカルトやミステリー要素が強い
  • 映画: 現実的な心理スリラーとして描かれる
(2)キャラクターの変化

☛ソン・ミンチャン(牧師)

  • 原作: 世俗的な人物から徐々に変化
  • 映画: 最初から信仰心の強い人物として描かれる

☛イ・ヨニ(刑事)

  • 原作: 冷徹で強い刑事
  • 映画: 罪悪感と不安に悩むより人間的なキャラクター
(3)ストーリー展開
  • 原作: 超自然的な要素とミステリーを重視
  • 映画: 人間の心理と社会的メッセージをより深く掘り下げる

😊ポジティブ評価

(1)ヨン・サンホ監督ならではの演出

ヨン・サンホ監督特有の重厚な雰囲気演出が良かったです。暗い色と照明の活用が劇の雰囲気を効果的に作り、超自然的な要素が登場するときのビジュアルも印象的でした。

特に空間演出が優れていて、閉鎖的な空間と荒涼とした背景の活用は、「終末的な雰囲気」をよく生かし、CGや特殊効果も過度に使わず、現実的でありながら奇妙な雰囲気を演出した点が良かったです。

単純なホラー演出ではなく、妙に不愉快でプレッシャーを感じるような雰囲気は、ヨン・サンホ監督らしいスタイルで、それがこの映画の強みだと思います。

(2)リュ・ジュンヨル演技は最高

また、主人公のリュ・ジュンヨルの感情演技も最高でした。

信仰と現実の境界で苦悩する姿や、啓示を受けたと狂気に暴走する姿は、文字通り「狂人」でした。

 

😒 ネガティブ評価

(1) 緊張感の欠如

ストーリーが進めば進むほど予測可能なシーンが多く、新鮮味がなくなり、後半は「スリラー」なのか「人間ドラマ」なのかわからなくなりました。

また、原作はオカルト的な要素が多かったのですが、映画はオカルト的な要素を多く排除したため、スリラーとしての緊張感も不足していました。

(2) キャラクター間の感情つながり不足

主人公 ソン・ミンチャンは、複雑な内面や葛藤があまり表に出てこないので、そのキャラクターに感情移入するのが難しかったです。

俳優さんが、人間的な姿から狂人にする様子をうまく表現していますが、超常現象を目撃したときにその意味について悩んだり、葛藤するような姿は見られず、キャラクターが「単純だな」と思いました。

また、ヨンヒもいろいろな事件に巻き込まれすぎて、キャラクターの中心を掴むのが難しかった。だから、どちらのキャラクターも感情移入がうまくいかなかったと思います。

 

次回は映画『啓示』の解釈について書いてみようと思います。

今日も長いレポートを読んでいただきありがとうございました。

次回もよろしくお願いします。

 

 

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