
「궁예중(クンエジュン)」は、韓国のオンラインコミュニティやSNSで使われる新語で、他人の心の中を勝手に推測したり、根拠のない憶測をする人を皮肉る表現です。この言葉は、後三国時代の人物である「궁예(クンエ)」に由来しています。
歴史上の人物「궁예(クンエ)」とは?
궁예(クンエ)は、後三国時代に活動した人物で、後高句麗(後の泰封)を建国した王です。彼は仏教を国教とし、自らを弥勒仏と称して宗教的権威を強化しようとしました。しかし、彼の統治は暴政と評価され、最終的には側近の王建によって追放されました。
ドラマ『太祖王建』での「궁예(弓裔、クンエ)」の描写

2000年から2002年にかけて放送された韓国の歴史ドラマ『太祖王建』では、俳優キム・ヨンチョルが「궁예(弓裔)」を演じ、その強烈なキャラクターが視聴者に深い印象を残しました。特に、彼が使用する「関心法(カンシンボプ)」という能力や、「誰か咳をしたか?」というセリフが話題となり、インターネット上でミーム化されました。
ネットスラングとしての「궁예중(クンエジュン)」
このようなドラマでの描写から、「궁예(弓裔)」は他人の心を勝手に読み取る人物として認識されるようになりました。そのため、オンラインコミュニティでは、根拠のない推測や憶測をする人に対して「弓裔か?」と皮肉る表現が使われるようになりました。
さらに、アイドルや俳優のファンコミュニティでは、証拠もないのに深く関心を持ち、過度な推測をする行為を「궁예중(クンエジュン)」と表現するようになりました。
このように、「궁예중(クンエジュン)」は現在では、ファンコミュニティなどで過度な推測をする行為を指す言葉として使われています。
韓国のネット文化におけるユニークな表現であり、歴史と現代のポップカルチャーが交差する興味深い例です。